生成消滅演算子の正規順序


生成演算子、消滅演算子の積には「正規順序(正規順序積、normal ordered product)」というものがあります。(Wikipedia「正規順序積」)

正規順序とは消滅演算子を生成演算子の右側に配置したもののことを言います。

例えば、\(a^\dagger\) を生成演算子、\(a\) を消滅演算子とすると、\(M_1 = a a^\dagger\) は正規順序ではありません。
<理由> 例えば真空 \(|0\rangle\) に対するこの演算
$$\left( \sum_{n=1}^\infty a_n a_n^\dagger \right) |0\rangle = \sum_{n=1}^\infty \left( a_n a_n^\dagger |0\rangle \right) = \sum_{n=1}^\infty \left( a_n|1\rangle \right) = \infty |0\rangle $$の最右辺のように、よく定義されていない結果を招くからです。

一方、\(M_2 = a^\dagger a\) は正規順序です。
上と同様の演算を行うと
$$\left( \sum_{n=1}^\infty a_n^\dagger a_n \right) |0\rangle = \sum_{n=1}^\infty \left( a_n^\dagger a_n |0\rangle \right) = \sum_{n=1}^\infty \left( a_n^\dagger 0 \right) = 0 $$この再右辺は「状態が消滅する」という意味のある結果になります。


■ 正規順序でないものを正規順序に変形するには?

交換関係を利用します。
例えば、正規順序ではない \(a a^\dagger\) を正規順序化するには、
\([a,a^\dagger]=c\) とすると、
$$a a^\dagger = [a,a^\dagger]+a^\dagger a = c+a^\dagger a$$とすれば最右辺は正規順序です。

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